英語日記のネタ切れ対策:継続するためのヒント

英語日記のネタ切れは万人の悩み

英語で日記をつけることは、英語学習においては非常に大きな意味を持ちます。英語力が向上するだけでなく、自分の学習の記録が残りますし、継続することで達成感や満足感も得られてモチベーション向上や維持も期待できます。

しかしながら、「継続すること」はそう簡単ではありません。中でも、多くの人が直面するのが「ネタ切れ」の悩みです。実際に、私も英語日記をつけていた際にこの悩みを抱えていましたし、同時期に英語日記をつけていた友人たちもみなそろってこの問題に頭を悩ませていました。誰しもが直面する「ネタ切れ」の壁を乗りこえて英語日記を継続するには、どうすればよいのでしょうか。今回は、私の実体験をもとに、ネタ切れに悩まずに英語日記を継続するためのヒントをお伝えしていこうと思います。

英語日記は友達

以前に執筆した英語日記体験談でもお話したのですが、私は英語日記継続のために「日記と友達になること」を実践しました。これは、アンネ・フランクの『アンネの日記』から着想を得たもので、日記を友達だと思って、友達に話しかけるのと同じ感覚で日記をつける、という方法です。日記をより身近に感じるために、アンネのように日記に名前を付けるのも効果的でしょう。

英語日記をつけようとすると、ついつい肩に力が入ってしまいがちですが、英語日記は決して高尚なものでなければならないわけではありません。実際に、友達との会話を思い出してみてください。真面目な話や深刻な話をすることもあるとは思います。けれども、中身のない話だったり、くだらない話をしていたりする方が、時間があっという間に過ぎてしまったように感じることや、何時間も話していたのに、後から振り返ると「そんなに大した話してないな」と思うことはありませんか? そして、その時間はなんだかんだ楽しいんですよね。

英語日記も、同じようなスタンスで書いてみるのはどうでしょうか? 友達に話すようなくだらないことやささいなことならば、ネタが尽きることはあまりないと思いませんか? 友達に話すように、肩の力を抜いてリラックスした状態で書くと、思いのほかすらすらとかけてしまいますよ。

でも、実際にどんなネタを書けばよいのか、具体的に思い浮かばない人もいるでしょう。そこで、今回は私が実際に英語日記を書く際に書いていたネタの内容をいくつかお伝えしたいと思います。もしよろしければ、参考にしてみてください。

英語日記で私が書いたネタ①:「推し」の話

自分が情熱を注いでいるものの話って、ネタが尽きませんよね。まさにその筆頭が、現代でいうところの「推し」の話ではないでしょうか。

私が日記を書いていた当時、まだ「推し」という言葉は今ほど一般的ではなかったので、表立って「推し」について語るのはなんとなく気恥しい部分が個人的にはありました。けれども、英語日記に書くネタを考えていた時、「この話題ならば絶対にかけるぞ!」と思いつき、恥を忍んで筆を執りました。

書き始めたときは、やはり恥ずかしさがあるせいかすぐに筆は乗らなかったのですが、徐々にヒートアップしていくと筆が乗りに乗ってしまい、最終的にはなかなかな長編が仕上がっていました。はじめは、推しを誰かに簡単に紹介する、というようなノリではあったものの、中盤からは推しのどこが素晴らしいかをただただ語るだけになっていましたね。推しの魅力を堪能するにはどの作品がオススメか、などをつらつらと書き連ねており、内容らしい内容はなく、誰かをただひたすらべた褒めするだけの日記でした。けれども、意外なことに考えうる限りすべての人を褒める語彙(ごい)が自然と使えていたことに、驚きました。

今では「推し」や「推し活」がより身近な存在となっているので、環境的には書きやすくなっているようにも思います。「推し」がいる皆様、「推し」への愛を日記にしたためてみるのはいかがでしょうか。

英語日記で私が書いたネタ②:トイレの話

検定試験や簡単なエッセイのテストなどで度々求められるテーマの一つに、文化比較があります。他国と日本の文化の違いを書きなさい、というようなお題ですね。これもまた、日記のネタになります。日記で書いておけば、試験やエッセイの練習にもなるのでより実用性が上がります。一見、小難しくてとっつきにくいテーマに思えるかもしれませんが、くだらないと思えるような日常の小さな気づきを書くだけで、要件はしっかりと満たせます。

大学一年生の夏休み、待望のイギリス研修に参加した私は、実際にこのテーマでも日記を書いています。そこで私が題材にしたのは、なんと「トイレ」でした。日記だけでなく、小論文のテスト、英会話の面談など、さまざまな場所でこれをネタとして度々披露していました。あまりのくだらなさに、笑ってしまいますよね。若気の至りだったな、と今の私も思います。

ですが、当時の私はいたって真剣にこのトピックを選択していました。なぜトイレなのかというと、外国に行ってみて一番感動した日本文化の素晴らしい点だと感じたからです。日本のトイレの多機能性や清潔さが海外で評判なのは知っていますが、それ以上に「流せばほぼ確実に流れる」という点に大きな感動を覚えたのです。それまでの私は、たまに例外があろうとも「流せば流れる」のが当たり前だと思っていました。けれども、それが当たり前でないことを外国で初めて実感しました。一日に何度も直面する日常的な事象でとてもささいなことだと思われるかもしれませんが、だからこそそれがスムーズにいかない不便さへのストレスは計り知れないものがあります。日本での当たり前は世界での当たり前ではないということを強く気付かされた瞬間でした。

この記事を読んでいる方も、あまりにもくだらない話に呆れていらっしゃるかもしれません。ですが、少なくとも「トイレの話なんてくだらない」と、減点されたことはありませんでした。要は、きちんと相手に伝わる文章が書けているかどうかが問題で、そこさえクリアしていれば話題が「トイレ」でもいいんです。ネタ探しのハードルが一気に下がりませんか?

ちなみに、海外に行ったことがない場合でも、昨今のインバウンド効果のおかげで、海外文化との比較の文章は書きやすくなったと思います。観光地や交通機関、飲食店などで海外の方を見かけた際、少しばかり注意を傾けてみてください。ほんの些細なことも大きな気づきになるかもしれません。一つの小さな事象でも、積み重ねれば大きなものになりますし、その積み重ねの場所に日記はもってこいです。

英語日記で私が書いたネタ③: 食事の話

恐らく、多くの人が毎日行っていることの一つが、食事でしょう。毎日、何かしら口にしていると思います。これもまた、日記のネタになりますよ。

毎日の食事は特に代わり映えしないし、特別なものを食べているわけでもないし、と思うかもしれません。けれども、食事の内容を英語で説明するのは、意外に難しいことで日ごろから練習しておくべきだと私は思います。英語で食事について説明する時のポイントになるのは、味や見た目の感想ではなく、どんな材料が使用されていて、どのような調理方法で作られているか、です。

英語で書かれたメニュー、特に海外の飲食店のメニューを見て、品名の下に食事の説明としてずらりと材料が並んでいるのを目にしたことはありませんか? アレルギーや宗教上の理由での食事への規制がある人が少なくないため、料理にどんな材料が使われていて、どんな調理方法が用いられているかが非常に重要です。また、味の説明よりも材料名からどんな料理なのかを想像する、という文化もあります。そのため、食材の英語名を知っておくことはとても重要です。

英語日記でその日の料理のことを書き続ければ、料理で使用される英語が身につくだけでなく、材料名の英語も覚えることができます。料理は会話の話題としても使えますし、日常的に接する場面も多いので実用性が高く、英語での表現を覚えておけばさまざまな状況で活躍してくれます。さらに、自分の食事の記録にもなるので健康管理にも役立ちます。私も実際に、日記でその日食べたものを書いたことがありました。そこで覚えた表現のおかげで、イギリスでもメニューを読む際に助かった経験があります。

食事は非常に身近な存在だと思うので、ぜひ、英語日記のネタの一つとして重宝してみてはいかがでしょうか。

英語日記のネタ切れで困った時のアイデアたち

英語日記のネタになることは、他にもまだまだたくさんありますよ。

私が一番よく英語日記のネタにしていたのは、小説や映画、ドラマや舞台などといったフィクション作品たちです。その日に見た映画や読んだ小説、放送を楽しみにしていたドラマなど、英語で要約して書くのは楽しくもあり、難しくもありました。日ごろから文字や映像作品などに親しんでいる人ならば、非常に書きやすいネタだと思います。

通勤や通学などで公共の交通機関を利用する人は、その様子について書いてみるのも手です。電車の中やバスの中には、意外に興味深い光景が広がっていたりします。面白い本を読んでいる人がいた、すてきなカバンを持っている人がいた、学生が老人に席を譲っていたなど、日常のささいな光景も、十分な日記のネタになります。時には、今日は電車の遅延に巻き込まれてしまった、なんてこともあるかもしれませんが、それも日記のネタになると思います。

また、いわゆる「今日は何の日」を調べて、それに関連する話題を日記に書いたこともありました。日本では大体毎日、複数の「何の日」が設定されているので、ネタに困ることはありません。あとは、著名人の誕生日なんかも話のきっかけになるので、ネタ切れで困ったときに検索して助けられたことがありました。

英語日記はとにかく続けることが大切

友だちや家族と話したささいな会話、SNSで見かけた面白いミーム、ネタを探しても探しても何もない一日だった、それもまた、立派な日記のネタです。自分では面白くないと思っているようなことだって、ネタになります。想像している以上に、世の中は、そして毎日はネタにあふれています。

「何か面白いことを書かないと!」と気負う必要はありません。大切なのは、継続して書き続けることです。気軽にリラックスして、友達に話すように、とにかく「何か」書いてみてください。

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